アルバム全体を通して「ギミック的要素」は皆無です。正攻法でポップ・ミュージックと向き合いました。
今回はエレクトロ的曲はなく、ほぼ全て器楽音のみで構成されています（シンセ音源は使用しています）。
ドラムスやパーカッションは全曲 ぱんだっち による生演奏で、我が「Sasakama Studio」の総力を結集してレコーディングしました。勿論ギターも全て Chiquewa の生演奏です。
ピアノ／エレクトリックピアノやオルガンも、MIDIですが Chiquewa がリアルタイムで演奏し、クオンタイズは極力使用せず、人間の生み出す「グルーヴ」にこだわってます。
1. A.C.A.P (as close as possible) feat.巡音ルカ
遠距離じゃないけど、なかなか逢えない恋人の歌。
最近はPCとかスマートフォンとか色んなコミュニケーション手段があって、それこそ仮想的に24時間言葉を交わせる状況を作れるけど、やっぱり実際に会って、目を見て、触れ合うってことが大切なんじゃないかな？・・なんて、オジサン思うわけです。
アコースティック・サウンドを意識して作ったんですが、それなりに弦やらシンセやら入ってます。 弦（ストリングス）はわりと真剣に弦楽四重奏のアレンジを書いてます。
2. 咲くやこの花 feat.巡音ルカ
10年くらい前にやってたバンド用に書き下ろした、ちょっぴりブルージーで哀愁を漂う春の曲で、歌詞は完全に書き直してます。（オリジナルは『願いの花』ってタイトルで、やっぱり春の歌でした。）
テーマは「不況のあおりを受けて閉鎖することになった、小さな町工場の最後のお花見」というややこしいテーマですが、こういうシチュエーションに弱いんです。泣けるんです。。
歌詞の最後「今を春辺と咲くやこの花」は、もちろん古今和歌集の王仁の和歌「難波津の歌」です。百人一首（カルタ？）の試合で最初に読む歌で有名ですね。
間奏の鍵盤ハーモニカ・ソロは ぱんだっち にお願いしました。
3. チョコレート・リバイバル feat.初音ミクAppend
チョコレートを愛する全ての人に捧げる、チョコレート讃歌。
歌は、昔ベータテストもさせてもらった ”初音ミクAppend Solid” を使ってるんですが、ちょっと男の子っぽい声だったので、それに合わせて「ショコラティエの可愛い男の子が歌ってる様なイメージ」の歌詞にしました。
ソプラノ・リコーダーは「あたしゃリコーダー上手いよぉ」って言ってたので ぱんだっち に吹いてもらいました。
4. Rhythm Of Love feat.初音ミク
すごくストレートな恋の歌。
2008年に作った曲で、ピアプロにも投稿してます。
なんで作ったのか覚えてないけど、珍しくポップ・ロックで、「ズン、ズン、ズン、ズン」ってギターの刻みなんて最後に弾いたのはこの曲じゃないでしょうか。
6年の時を経てやっとアルバムに収録出来ました。ありがとうございました。
5. うまくいかない feat. 巡音ルカ
友達だと思ってた人に告白されちゃった歌。
まぁありがちなシチュエーションなのかもですが、不肖Chiquewaにこんなピンク色の経験はありません。従ってこの歌詞は完全に想像です。
曲は70年代のシンガーソングライター・ブームの頃っぽい、ちょっと スティーブン・ビショップ などをイメージしてます。
ボンゴは私が叩いてます。ヘタクソですが、そういうサウンドが欲しかったので、敢えてね。
6. ぐるぐる feat. 初音ミクAppend
輪廻転生じゃありません。あくまで自然現象としての命のハナシです。
こういうリズムを ニューオリンズ・セカンドライン っていうんですが、お葬式の時に「最後は楽しく送ろう」って死者を弔って行進する時に演奏するリズムです。
全編に入ってるストライドピアノはかなり練習して録音しました。
カズー（ブーブーいってる楽器）は ぱんだっち。
7. チクタク feat. 初音ミク
ロボ子ちゃんが大切な人を探す歌。
ある意味「初音ミクのキャラソン」なんですが、漫画 ”ちょびっツ” を読んで作りました。
ちょっと90年代の パットメセニーグループ っぽいサウンドで、ぱんだっちには「 ポール・ワーティコ がポップス叩いたみたいに叩いて」とお願いしました。
8. プリムラ feat. 巡音ルカ
旅に出る歌。 プリムラ（サクラソウ）の花言葉は「運命を開く」。
バンド系ロックサウンドで、2009年にピアプロにだけ投稿していたので、知ってる人はまずいないだろうなぁ。
当時の音源からドラムだけ再録音してます。
やっとアルバムに収録することができました。ありがとうございました。
9. おやすみなさい feat. 巡音ルカ
”月曜日のワルツ” という曲があるんですが、その曲の続編です。
疲れた時は寝ちゃうのが一番。
疲れたので、おやすみなさい。
(C)2014 Chiquewa - Sasakama United